オーストラリア生まれのスキンケアブランド「Aesop(イソップ)」。高品質な製品と、ミニマルで美しいパッケージデザインが特徴で、とりわけハンドウォッシュは人気が根強く、おしゃれなカフェやホテル、高級レストランのトイレに置かれていることでも知られ、世界中のラグジュアリー市場で確固たる地位を築いている。私もその魅力に取りつかれた一人だ。ただし、ハンドソープとしては、購入をためらう価格帯となっている。それでも私はAesop(イソップ)のハンドウォッシュをリピートしている。最初は妻へのプレゼントとして購入したが、自分自身も使ううちに、その魅力に引き込まれ、手放せなくなってしまった。その理由を以下に紹介していく。

Aesop(イソップ)のクセになる使用感

"すっきりとした清潔感と、心地よいしっとり感 "
Aesop(イソップ)のハンドウォッシュで手を洗うと、すっきりとした清潔感と、心地よいしっとり感が同時に得られる。一日の汚れや皮脂をしっかりと落としつつ、その洗い心地はどこかやさしさを感じる。一般的な市販のハンドソープで味わうさっぱり感とは一線を画しており、とろみのあるジェルと軽やかな泡立ちを生み出す。洗い終わったあとはつっぱることなく、すべすべの手触りが残る。この感覚はたまらなく、特に仕事から帰った後の手洗いでは、一日の疲れが癒されるようなリラックス効果を実感できる。このささやかな贅沢が、私にとってはやめられない魅力となっている。
五感を満たすアロマティックな香り
Aesop(イソップ)のハンドウォッシュを特別なものにしているのは、心地よい使用感に加え、豊かな香りである。Aesop(イソップ)に使用されている天然のエッセンシャルオイルは、手を洗うたびに心地よい香りが広がり、自宅でスパのようなリラックスした雰囲気を楽しむことができる。香りは2種類あり、それぞれに独自の特徴がある。
アンドラム アロマティック(旧: レスレクション)


- 香り: マンダリンオレンジ、ローズマリー、シダーウッドアトラス、そしてラベンダーといった植物由来のエッセンシャルオイルをブレンドしており、シトラスの爽やかさとウッディな深みが調和した、リフレッシュ感のある香りが特徴。
- 洗い心地: 低刺激ながらも十分な洗浄力があり、洗い上がりはさっぱりとしながらも乾燥感がない。植物オイルが配合されているため、手肌に必要な潤いを残しつつ清潔にしてくれる絶妙なバランスが魅力。
- 容量: 500mL (1日5回使用で約100日)
- こんな方のおすすめ: マイルドな洗浄力を求める方、爽やかな柑橘系の香りが好きな方、初めてAesop(イソップ)製品を使う方、プレゼントとして贈る場合。
レバレンス アロマティック



- 香り: 最初は少し個性的に感じるかもしれない。しかしベチバー、プチグレン、ベルガモットを主体とした、土や木々を思わせるスモーキーでウッディな香りが、まるで深い森の中にいるような感覚をもたらし、魅力が増していく。
- 洗い心地: 微粉砕されたパミス(軽石)の粒子がやさしく角質を除去し、洗い上がりは驚くほどなめらかで清潔な感触。「手肌のための洗顔」とも言える贅沢な使い心地で、ただ手を洗うという行為を特別な体験に変えてくれる。
- 容量: 500mL (1日5回使用で約100日)
- おすすめの方: 手のケアも同時に行いたい方、複雑で深みのある香りを好む方、ウッディ系の香りが好きな方、洗い上がりのつるつる感を重視する方。
私は両方の香りを試したことがあり、現在はスクラブ入りのレバレンスを使用している。どちらも肌がしっかり潤う感覚を得られ、特に帰宅後、仕事からの疲れを癒すために真っ先に手を洗うことが日課になっている。慌ただしい日常からオフに切り替えるスイッチとして機能しており、洗い上がり後もほのかに香りを感じ、心が解きほぐされるのを実感している。このハンドウォッシュは、朝の穏やかなスタートや、キッチンでの作業後の気分リセットなど、さまざまなシーンで活躍する。また、一般的に言われているよりもかなり長持ちする実感がある。我が家の場合、4人家族で1年ほど持っている。使用頻度や1回の使用量を節約している影響もあると思うが、伸びが良く、すぐに手全体になじむため、ほんの少量でも十分な満足感を得られている。
アポセカリーボトルの魅力

Aesop(イソップ)のハンドウォッシュの最も特徴的な要素の一つは、そのシンプルながらも洗練されたアンバー色のボトルデザインだ。まるで昔の薬局(アポセカリー)に並んでいるかのような趣のあるボトルは、モダン、ミニマリスト、ラスティック、トラディショナルといった、さまざまなインテリアスタイルに調和し、空間のアクセントとなる。その存在感は、単なるハンドソープという枠を超え、洗練されたインテリアの一部として空間を演出する。洗面台やキッチンに置くだけで空間のグレードを一気に上げてくれる絶妙なデザインをしている。Aesop(イソップ)のボトルデザインは、ミニマルでインテリアの邪魔をしない。むしろその場の雰囲気を上手にまとめてくれるアイテムのように調和する。大げさな表現かもしれないが、消費者に対して、購入後の生活にも寄り添ってくれているかのようだ。

いっぽうで、このボトルがガラス製ではなくプラスチック製である点については、一部の消費者から、特に価格帯を考慮すると、ガラス製を期待する声も聞かれる。しかし、イソップはリサイクルプラスチックの使用を積極的に推進しており、環境への配慮を示している。この素材の選択は、安全性への配慮とともに、持続可能性へのブランドのコミットメントを示すものと言えるだろう。
企業精神の魅力

Aesop(イソップ)のマーケティング戦略
過剰な宣伝を避け、製品と店舗デザインを通じて特別な体験を提供することにある。残念ながら、私はまだ店舗に訪れたことがないが、各店舗のユニークなデザインは大きな特徴として知られる。世界中のAesop(イソップ)ストアは、それぞれがアート作品のように設計されており、どの店舗も全く同じデザインではない。その土地の文化や環境に合わせた素材や建築様式を採用している。国内にも複数店舗があるが、数が少なく、住んでいる地域によってはアクセスしにくいのが残念な点だ。しかし奇抜なデザインで目を引くパッケージデザインや、過剰な広告で注目で集める大量生産、大量消費のための戦略とは一線を画しており、消費者との感情的なつながりを大切にし、こだわりを持ったブランドとしての姿勢が感じられる。
環境への配慮
品質の高い植物由来成分と、科学的な研究に基づいた成分を融合させた製品開発を行っており、動物実験を行わないクルエルティフリーや、ヴィーガン処方を採用している点も、倫理的な消費を重視する人々から支持されている。
購入のアドバイス

購入を検討する場合は、店頭で実際に香りや使い心地を確かめることをおすすめする。各店舗では、丁寧な説明とともに試用させてもらえ、購入時には巾着袋などのギフトラッピングも提供されることもある。オンラインで購入する場合は、自分の好みの香りのタイプ(柑橘系、ウッディ系など)を参考に選ぶと良い。一般的には、初めてならアンドラム アロマティック(旧レスレクション)が万人受けする香りでおすすめだ。どちらを選んでも、日常の手洗いを特別な体験に変えてくれる高品質なハンドソープであり、一度使うと、その心地よさと香りの虜になる人が多いようである。
Aesop(イソップ)に投資する価値のまとめ
Aesop(イソップ)のハンドウォッシュは、確かに一般的なハンドソープと比較すると高価である。しかし、その価格に見合うだけの魅力が、この製品には備わっていると言える。五感を満たす豊かな香り、肌に優しい使用感、さらに、空間を洗練された雰囲気へと導く美しいデザインは、日々の手洗いを単なるルーティンワークから、心地よい儀式へと昇華させてくれる。